そもそもなぜ債券ETFのEDVを購入したかというと、今までは旧NISAでBNDを購入していましたが、新NISAでは購入できなくなったため、新NISA枠ではEDVを買ってみました。
結論からいうと、EDVはBNDよりは値動きが激しい印象です。
この記事では、EDVについて詳しく解説します。
EDVの基本情報と特徴
EDV(Vanguard Extended Duration Treasury ETF)は、米国の長期国債に特化した債券ETFで、特に利回りの変動に敏感な特徴を持っています。
EDVはバンガード社が提供するETFで、米国財務省が発行する残存期間20年以上の長期国債(ストリップス債)に投資する「長期デュレーション型」のETFです。
ストリップス債とは、元本と利払い部分を分離したゼロクーポン債で、利息は支払われず、償還時に額面が一括で支払われます。これにより、価格変動が金利に非常に敏感になります。
デュレーションの長さと金利感応度
EDVのデュレーション(債券から将来得られる利息や元本の回収タイミングの加重平均を年数で表したもの)は20年以上と非常に長く、金利が1%動けば価格は20%以上動く可能性があります。
これは、金利が下がる局面では大きな価格上昇が見込まれる一方、金利が上がると価格が大きく下がるリスクがあることを意味します。従って、金利低下が予想される局面でヘッジや投機的な目的で利用されることがあります。
分配金と分配スケジュール

ゼロクーポン債が中心のため、分配金は少ない傾向にあります。
キャピタルゲイン(価格変動)を主に狙うETFで、長期金利が下落する局面では高いパフォーマンスを発揮する一方、金利上昇局面では大きな損失を被る可能性もあります。
EDV配当金の概要
- 直近1年間のトータル配当額:約 3.18 USD/株 (stockanalysis.com)
- 年間利回り(配当利回り):概ね 4.8~4.9%
- 支払い頻度:四半期ごと(年4回・1月、4月、7月、10月)
- 直近の支払い状況:
- 2025年4月1日:0.7938 USD/株(支払い日:4月3日) (stockanalysis.com)
- 過去四半期の各配当額も0.7~0.84 USD台で推移
- 2025年4月1日:0.7938 USD/株(支払い日:4月3日) (stockanalysis.com)
リスクと活用方法
EDVはポートフォリオの一部として、リスクヘッジ(特に株式と逆相関の動き)や金利感応戦略として活用されます。
ただし、ボラティリティが高く、短期トレード向きではなく、長期での保有には慎重な判断が必要です。
要約すると、EDVは金利変動に敏感な米国超長期国債ETFで、金利低下局面では大きな利益を狙える一方、金利上昇には非常に脆弱です。リスク許容度が高く、金利見通しに確信がある投資家向けの商品です。
EDVにかかるコストは?

1. 経費率(信託報酬)
EDVの年間経費率は0.06%(2025年時点)と非常に低水準です。これは長期保有においてコストの負担が軽く、資産の目減りを抑える大きな要素となります。
2. スプレッドと流動性
EDVは取引量が中規模で、流動性はやや限定的です。
売買時のスプレッド(買値と売値の差)がやや広くなる傾向があり、短期売買では取引コストが増える可能性があります。
EDVのメリット
1. 金利低下局面での大きなリターン
EDVはデュレーション(価格の金利感応度)が20年以上と極めて長く、金利が下がる局面では価格が大きく上昇します。これにより、景気後退時や利下げ観測時の資産防衛・リターン追求が可能です。
2. 株式との逆相関性
一般的に株式と逆の動きをするため、ポートフォリオのリスクヘッジ要素として活用できます。特に株価下落時にFRBが利下げを行うような局面では有効です。
3. 低コストでの分散投資
EDVは超長期米国国債に簡単に分散投資できる手段であり、個別債券を購入する手間や最低購入単位の問題を解消します。
なぜ債券ETFをポートフォリオに組み込むのか?
1. リスク分散
- 債券は通常、株式と異なる値動きをするため、株式と組み合わせることでリスクを下げる効果(分散効果)が期待できます。
- 特に株式市場が下落したときに、債券価格が上昇する場面もあり、資産全体の変動を和らげてくれます。
2. 安定的な収益源(インカム)
- 債券ETFは定期的に分配金(配当)を出すものが多く、資産のインカム部分として機能します。
- 特にリタイアメントや長期資産形成では、「安定収益」を生む資産は貴重です。
3. 低コストで簡単に分散投資
- ETFを使えば、複数の債券に分散したポートフォリオを1本で保有でき、手間も少なく、コストも安いからです。
債券ETFで注意点と検討すべきこと
観点 | 内容 |
金利リスク | 金利が上がると債券価格は下がる。特に長期債ETF(例:EDV、TLT)は価格変動が大きい。 |
為替リスク | 外国債券ETFは為替変動の影響を受ける。為替ヘッジ付き商品を選ぶことで緩和可能。 |
利回り | 現在の金利水準によって分配利回りが上下する。インカムが目的なら利回り確認は必須。 |
投資目的 | 「安全資産」「下落時のヘッジ」「利回り確保」など目的を明確にして選定すべき。 |
EDVはどんな人におすすめ?
タイプ | 債券ETFの役割 |
初心者・安定志向 | 低リスク・安定運用のための守りの資産 |
バランス型投資家 | 株式との分散投資でポートフォリオ安定化 |
中長期投資家 | 配当収入と相場サイクルの変化対応 |
リタイア世代 | インカム確保+値動き抑制としての安全資産 |
主婦のEDVを買ってみた結果

とりあえず、5株買ってみましたが、評価額はマイナスです。
約マイナス3.37%です。
う〜ん、微妙。(笑)
逆に、旧NISAで保有している債券ETFのBNDはプラスの結果でした。
EDVはポートフォリオの一部として、リスクヘッジ(特に株式と逆相関の動き)や金利感応戦略として活用されますが、今は株式と同じ動きをしているように感じます。
あくまでも個人の意見ですが、今の時期はトランプ大統領の発言で、株式相場も為替も乱高下が激しい点があります。
でもだからといって、債券は損切ぜずに長期保有が目的なのでコツコツ買い増しをして分配金をもらおうと思います。

結論

債券ETFは「守り」と「安定収益」の両面でポートフォリオに組み込むメリットが大きい資産クラスです。
ただし、EDVは債券ETFの中でもボラティリティが激しいので、以下のようなバランス感覚が重要です。
- 株式:債券=7:3や6:4など、ご自身のリスク許容度に応じて調整
- 短期債・中期債・長期債の比率も分散の一環として活用
- 外貨建てなら為替リスクに注意(ヘッジ有無を選ぶ)
EDVは非常に低コストで、金利下落時に高い利益を狙えるETFですが、金利上昇には大きく弱いため、タイミングと金利見通しに基づいた戦略的な運用が求められます。
ヘッジ目的や相場の転換点で活躍するETFだと思います。
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